ガラスペン人気おすすめ13選｜値段の平均は？かわいいデザインも！

ガラスペンは日本発祥の筆記具です。明治時代に風鈴職人の佐々木定次郎により考案されました。ガラスペンはつけペンの一種で、通常のつけペンよりもインク持ちがいいとされています。インクに1回浸すだけでハガキ1枚分の文字が書けます。

さらに、ガラスペンには美しい細工が施されており、飾ってもいいぐらいデザイン性に優れています。ペン先から持ち手の部分まですべてがガラス製なので壊れやすいと思われがちですが、硬質ガラスでできたペンなら割れにくく安全です。

今回は、おすすめのガラスペン13種類を中心に、平均的な値段・使い方・書きやすい持ち方・選び方・かわいいのに値段の安い商品についてご紹介します。さらに、専門店などガラスペンがどこで購入できるかについても解説します。ガラスペンを使うと、いつもの手紙や手帳へのメモもまた違った雰囲気になりますよ。

「ガラスペンは高いのでは？」と値段が気になっている方もいますよね。しかし、平均価格は2,000円ほどで、特別高価な商品ではありません。また、相場は1,000～3,000円ほどになります。

さらに、1,000円以下の商品もあり、初めてガラスペンを使う方におすすめです。中には1万円近い商品もありますので、ガラスペンに慣れていてこだわりの1本がほしい方は、高価な商品も検討してみてください。

ガラスペンの選び方について解説します。素材・構造・グリップ部分の太さ・持ち歩きするかどうかなど、ガラスペンの使い勝手を決める要素はさまざまです。自分に合ったガラスペンを選ぶときの参考にしてください。

ガラスペンは文字通りガラスでできているので、割れやすいと敬遠している方も少なくありません。実は割れにくいペンもあり、特性は素材によって変わります。割れやすいペンと割れにくいペンの素材をご紹介します。

一般ガラスは1枚のガラスでできているガラスです。透明なフロートガラス・フロートガラスを加工したすり板ガラス・型板ガラスなどがあります。

軟化温度が低いため、加工がしやすく安く手に入ります。ガラスペンも一般ガラスのものは安い場合が多いです。その反面、衝撃に耐えにくく、割れやすい点には注意しましょう。

硬質ガラスは耐熱性があり耐久性も高いので、電子レンジのトレイ・耐熱食器・魔法瓶などに使われています。硬質ガラスの一種であるカリガラスは、ボヘミアングラスにも使われています。

硬質ガラスを使ったガラスペンはペン先が削れにくいため、長く使いたい方におすすめです。ただし、軟化温度が高く加工が難しいので価格は高価になります。

ガラスペンにはタイプがあります。ペン先と軸が同じガラスで作られている「一体型」と、ペン先と軸が別々に作られている「分離型」の2タイプです。それぞれに一長一短あるので、自分に合ったものを選びましょう。

ペン先と軸が分離しない一体型は、全体がガラスで作られています。アートのように美しく、そのままオブジェとして部屋に飾ってもいいぐらいデザイン性が高く、おしゃれなものが多いです。

ペンと軸が一体になっているため、ペン先だけを取り換えられないのがデメリットです。ペン先の摩耗や破損を修理してくれるメーカーもあります。

ペン先と軸が別々に作られているため、ペン先がすり減って使えなくなってもペン先だけを取り換えられます。ペン先はガラスで作られており、軸には木製・アセテート・アクリルなどの素材が使われている場合が多いです。

ガラスペンの細工やデザイン性にこだわるのであれば、ペン先も軸もガラスで作られたものを選ぶのをおすすめします。

ガラスペンのペン先の太さには、細字・中字・太字の3種類があります。好みもありますが書きやすさも変わるため、ペン先の太さも選ぶうえで大切なポイントです。まず、初心者の方には細字がおすすめです。紙へのひっかかりが少なくインクも一定に出るので、手軽に安定した文字が書けます。

また、中字も太字よりは書きやすいため、細字では線が細いと思う方は中字を選びましょう。太字については、インクが一気に流れ出やすく扱いが難しいものの、濃淡がつけやすくダイナミックな線が書けます。そのため、ガラスペンに慣れていて、強弱のある線やインクの濃淡を楽しみたい方におすすめします。

ガラスペンに限らず、筆記用具はグリップが太い方が書きやすく、たくさん書いても疲れにくいといったメリットがあります。

ガラスペンだとグリップ部分がぷっくりと膨らんでいるものや、ひねりを施して太さを出しているものがあります。特にひねりがあるものは、ひねりの形状が指にぴたりと合ってすべりづらくなっています。

「つけペン用のインクを使う」と知っていても、どれがつけペン用のインクなのか分からない初心者も多いようです。そんな時は、ガラスペンとインクのセットを選びましょう。

モコシャレ・ルビナートといった大手のメーカーからもセット販売されています。「手始めに安価なものを試したい」といった場合は1,000円以下のセットもあります。

ガラスペンを使う上で気をつけたいのが割れて使えなくなることです。割れる原因はさまざまですが、デスクから転がって落ちるのが一番多いと言われています。対策としてペン置きを使うといいでしょう。

ペン置きは「ペンレスト」「ペンホルダー」ともいいます。ガラスペン・インク・ペン置きのセットもあり、初めて買う方におすすめです。

ガラスペンを万年筆のように持ち歩きたい方には、キャップ付きのガラスペンをおすすめします。普段使いでもインクを吸い上げてキャップをしめておけば、1～2日はインクが蒸発しません。

また、コンバーターがついたガラスペンもあります。コンバーターとはインクを吸い上げる器具のことで、インクを持ち歩く必要がなくなります。

ガラスペンでイラストを描きたい場合は、溝の数が少なく、ペン先が0.2mm～0.3mmのものを選びましょう。溝の数が少ないガラスペンは、文字を書く場合カリカリとした硬めの書き味が楽しめます。

ペン先が0.2mm～0.3mmのガラスペンは、イラストのほかに細字や地図など細かいものを書くのに適しています。

せっかくプレゼントを贈るのに、ガラスペンをそのまま手渡しするのも味気ないです。そういった際に、箱付きの製品を送れば、格式高い雰囲気が出せて、相手にも喜んでもらえるのは間違いなしです。

国内外のメーカー・工房・ブランドをご紹介します。職人が知恵と技、長い年月を捧げて最良のガラスペンを作り出しています。信頼のおける高品質のガラスペンが欲しいなら、ご紹介するメーカーなどの製品を買うといいでしょう。

東京都台東区に居を構える佐瀬工業所は、明治45年（大正元年）に創業しました。ガラスペンの生みの親・佐々木定次郎の技術を継承する唯一の工房として、誇りをもって数々のガラスペンを世に送り出しています。

一体型のガラスペンを考案したのも佐瀬工業所です。どのガラスペンも美しい細工で、見惚れるほどの美しさです。

川西硝子では硬質ガラスを使ったガラスペン1本1本を手作業で作り出しています。出来上がったガラスペンは試し書きをして販売する誠実さがうかがえます。

アフターサービスにも力を入れており、破損したペン先を修理できるものは修理してくれます。アクセサリーも製作・販売していますが、軒並みソールドアウトする人気ぶりです。

1996年の京都で、長い研究の末、軸もペン先も硬質ガラスでできたガラスペンを完成させたのがガラス工房ほのおです。割れにくく書きやすいだけでなく、さざ波のような美しい模様が施されています。

ガラス工房ほのおのガラスペンは、無理なく使っていれば、永久に無料で修理してくれる「永久無料保証」がついています。

ガラス工房まつぼっくりのガラスペン製作者・松村潔氏はオリジナルなモノづくりの姿勢を大切にしています。素材には「ボロシリケートガラス」が使われており、まつぼっくりのガラスペンは丈夫で修理が可能なガラスペンです。

一部の商品を除いて軸の中が空洞になっており、軽さも大きな特徴です。中には重さ約8gという商品もあります。

ルビナートは1958年から続くガラスペンをはじめとした筆記用具やデスク用品のメーカーです。ガラスペンはすべて手作りで作られており、グリップ部分が太く書きやすいと評価されています。

軸は美しいねじり模様となっており、エレガントなガラスペンです。ルビナートでは、珍しい香り付きのインクも販売しています。

エルバンは、もともとは手紙を封するシーリングワックスとインクのメーカーです。ローラーボールペン・万年筆・ガラスペンも販売しています。ガラスペンは1点1点手作りした世界にひとつしかない一点ものです。

透き通った軸・上品な螺旋模様のペン先・たたずまいのエレガントさ、すべてが老舗の伝統を物語っています。

ガラスペンは、筆圧が高い方や初心者の方には扱いにくいかもしれません。しかし、コツをつかんだらすらすらと楽に書けるようになります。ガラスペンのインクの吸い上げ方、ガラスペンでの書き方をご紹介します。

インク壺に垂直にまっすぐペン先を浸します。インク壺の底にペン先をあてないようゆっくりと浸してください。

ペン先を全部浸す必要はありません。ペン先の1/2から1/3まで浸すと毛細管現象が起こり、ペン先に施された溝がインクを吸い上げます。ペン先の溝にしっかりインクがたまったらインク壺のふちで軽くぬぐいます。

ガラスペンは筆圧をかけずに自然に持って、ペンの重さを利用するように書くと書きやすくなります。寝かせ気味に持ち、インクを流すように書いてください。

ペン先をくるくると回しながら書くとペン先の溝にたまったインクが少しずつ使われるので、たくさんの文字が書けます。インクの濃淡が出て味のある文字が書けるでしょう。

ガラスペンに合うインクのメーカーをご紹介します。フランスの老舗「エルバン」・1864年創業のイギリスの「ダイアミン」・日本からは「セーラー万年筆」「パイロット」といったメーカーについて解説します。

インクとシーリングワックスのブランド・エルバンが誕生したのは、ルイ14世が王位についていた1670年のパリでした。創立以来、エルバンのインクは世界中で愛用されています。

現在ではオーソドックスなインクはもちろん、金銀粒子入り・香り付き・蛍光・夜光など、進化を遂げた特殊なインクも製造販売しています。

ダイアミンは、1864年にイギリスで誕生した老舗のインクブランドです。ヨーロッパ各国の王家や、調印式などでも用いられている由緒あるインクを製造販売しています。

ダイアミンを代表する水性インク「万年筆用水性染料インク」は、103色と豊富なカラーバリエーションがあり、自分にぴったりの色が見つけられます。

学者のウィンザーと、アーティストのニュートンによって、ウィンザーニュートンは1832年に創立されました。世界最大の画材メーカーに成長し、アーティストから支持を得ています。

「ドローイングインク」は26色あり、蒸留水で薄めて柔らかい色合いにしたり、透明感を表現したりと、さまざまな使い方ができるインクです。

1911年、広島県の呉市で誕生したセーラー万年筆は、100年以上続く日本有数のメーカーです。もともとは万年筆を製造していましたが、インク・ボールペン・シャープペンシル・筆ペンといった筆記具も販売するようになりました。

「SHIKIORI ―四季織―」シリーズのインクは、絶妙な色合いで人気を得ています。

パイロットは万年筆のメーカーとして1918年に創立されました。現在では万年筆をはじめ、インク・ボールペンといった文房具を製造販売しています。

消えるボールペン「フリクション」シリーズはパイロットの製品です。「iroshizuku＜色彩雫＞」インクシリーズは24色の豊富なラインナップで多くの支持を得ています。

お手入れ方法は、小さな容器に入れた水にペン先をつけてくるくる回してインクを洗い流すだけです。濡れたペン先はティッシュや柔らかい布でふき取ってください。インクの色を変えるときも同じようにペン先を洗浄します。時間が経ってインクがペン先にこびりついてしまったらぬるま湯を使いましょう。

また、ガラスペンには明確な寿命がありませんが、ペン先により寿命が左右されるためお手入れは大切です。一体型の場合はペン先が少しでもかけてしまうと使えなくなるため、買い替える必要が出てきます。

インクがにじんでしまうのは、ガラスペンのペン先の問題ではなく、インクや紙質の問題かもしれません。繊維が大きい紙はにじみやすく、上質な紙は繊維が細くてにじみづらいです。にじまず書きやすい紙をご紹介します。

中川政七商店から発売されている「ツバメノート」は、ガラスペンの練習にぴったりの紙を使ったノートです。ノートの中の紙は特別にあつらえたフールス紙を使用しています。

フールス紙は上質紙よりも手の込んだ製法で作られており、上質紙よりさらに質がいいとされています。たくさんの字を書いて、ガラスペンの練習をしましょう。

数ある紙の中から選び抜いた紙を使ったレターセットです。カラーインクが沈むことなく、きれいに発色します。万年筆でもガラスペンでも書きやすい紙です。

試し書きやインクの調整、発色を確認をするための紙が付属しており、便箋を減らさずに済みます。便箋も封筒も、インクの色が映えるシンプルなデザインです。

ガラスペンは画材屋・文房具屋・ネット通販・工房のオンラインショップなどで手に入ります。ロフトや東急ハンズでも店頭販売しています。

Amazonや楽天など、おなじみのネット通販でも買えますが、大阪にある「Pelle Penna」、通販サイトの「専門店キングダムノート」など、筆記具の専門店でも取り扱っています。

ガラスペンはペン先をインクに浸して使いますが、万年筆はコンバーターを使うなどしてインクを中に入れたり、インクカートリッジを装着したりします。

ペン先の構造がガラスペンと万年筆とは違っており、万年筆はペン先を刻印のある方が見えるように固定しないと書けませんが、ガラスペンはどの方向からでも字が書けます。

おすすめのガラスペンの紹介を中心に、使い方・選び方・メーカー・おすすめ商品を紹介しました。スマホやパソコンでのやり取りが普及した今、字を書く機会が減っています。お気に入りのガラスペンを手に入れて、スケジュール帳・手紙・日記などを字を書く機会を増やし、心を整えながら充実した毎日を送りましょう。